私は1年前、SESとして働いていた。
SESはネット上では偽装請負なんて度々、悪者扱いされている。(SES契約自体は悪くないが、それを悪用している会社がほとんどなので、結果的に偽装請負になっているようだ)
私はメーカーからIT業界へ来たため、入社した当時はIT業界のこともよくわかっておらず、SESという言葉も知りませんでした。なので、何も知らずにSES会社に入社しました。
SESとは
システムエンジニアリングサービス契約(SES契約)のこと。システムエンジニアが行うシステム開発等に関する委託契約の一種。
でも、結果的に1年で辞めてしまいました。
もちろん悪いところだけじゃなくて、働いてよかったところもあります。でもなんで辞めたのか、その理由3つについて書きます。
やりたいことができなそうだったから
「SESの良いところは行きたい場所や仕事を選べること」なんて言われることも多いかもしれません。
私は業務未経験で、しかもプログラミングの勉強なんて一切せずに入社したため、スキルは正直ありませんでした。なので、最初は案件は選べる状況ではありません。
行きたいと思う案件が人員を募集していて、かつ通勤できる場所にあって、さらにスキルが見合わないと入れません。転職と同様にこれも縁です。
行きたい案件が見つかるまで働かない。なんてことはできません。給料が発生するので、とりあえずなんとしてでも案件に入ってもらおうと営業担当は動きます。
SES(システムエンジニアリングサービス)なので、企業の業務システムや基幹システムなどの案件がほとんど。業務もExcelで色々していることが多かったです。
でも、私がやりたかったのはWebサイト制作やWebアプリ制作など。
行くべきところはWeb制作会社や、Webの自社サービスや受託開発などをやっている会社。いわゆるWeb系なんて言われる世界なのでしょう。
そう、いる場所が違ったのだ。
それに気づいたのが、入社して8~9ヶ月目くらい。なので、やめてWeb系の会社に転職することにした。
会社のために働いている感があったから
SES会社はシステムエンジニアの技術を売って収益を得ているため、その技術を提供する社員が商品になる。
これがゆえに、社員から見ると会社のためにお金を稼いでこないといけない。必要な稼働を確保しないと行けない。結果的に、どうしても会社のために働いている感を感じてしまった。
基本的にやりとりや仕事の相談、案件を持ってくるのは営業担当なのだが、社員のことを思っているようで、結局は会社の利益のため(営業成績のため)にやっていますという雰囲気も節々で感じてしまった。
気にしない人は良いのでしょうが、私はどうも会社のために働いてます感が嫌になってしまったのだ。
給料が安かったから
私が最後にいた案件はこんな感じだった。
エンドユーザー(お客様)
↓
1次受け企業
↓
大手SIer
↓
大手SIerの子会社
↓
SES会社
↓
私がいたSES会社
SI業界のよくあるやつですね。えーと、5次受け?
いったいどれだけ中抜きされているのだろうか…ってふと思う。
小さい会社だと上の方にはなかなか行けない。間を飛ばして上の方と直接取引なんていうのは業界ではタブーとされている。
なので、お給料も安かった。年収は250万円くらい。もちろんここから税金が引かれます。
あと、1年目は賞与がなかった(これは会社によって違うと思うが)
1年目だし、大したスキルもなかったのでしょうがないのかとも思うが。
さいごに
そんなわけで、SESを辞めてWeb系に行った。やりたいことができなかったのが一番の理由だが。
今ではやりたかった仕事もできているので、辞めてよかったと心底思っている。
言っておくが、別にSESを批判したい訳ではない。SESの働き方が合っている人も大勢いることでしょう。ただ、私が求めるものに合わなかっただけなので、そこだけはお間違えないように。
ちなみに私はプログラミングの勉強をせずにSES会社に入ったので、これも今となっては間違いだったと思う。
もしこれからITエンジニアを目指そうと思っている人は、きちんと勉強をして、やりたいことができる会社を目指して欲しいですね。